ミンクにフォックスにチンチラ。これは何も考えずに水洗いや洗剤につけてしまいがち。実はそれがいけなかった。スエード素材なら良くても、リアルファーはいけない。レザーだったら、ヘタに手を入れると、大失敗の危険もあります。
毎日のお手入れ
ブラッシングか、軽く汚れを落とす程度です。水洗いは毛を傷めやすいので、毎日はやらないでおきましょう。レザー製品なら、余計に水は厳禁。
乾拭きで、水を付けないでホコリや汚れを落とすとよいです。ブラッシングは毛並みを整えますが、何度も強くやると抜け毛しやすいからです。
高級ミンクなどなら、特にていねいに扱いましょう。普通のマフラーやコートなどでは、ブラッシングで冷風でホコリや菌類などを落としておきます。
水拭きはレザー以外なら毎日のお手入れに良いでしょう。ただし、水に濡らすことでカビが生えやすいので、乾燥させないといけません。乾拭きかブラッシングにしておくのが無難です。
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手洗いの方法
水洗いでは洗剤を使わなくてもいいです。毎日だったら、水洗いよりはタオルなどでふくだけでもよいでしょう。水拭きで汚れを落とすこと。
水で洗うときは、強くこすらないことです。こうすると抜け毛が激しくなり、毛皮製品を傷めてしまいます。もともと手洗いでは、水につけて持ち上げるという動作を何回か繰り返すだけでもよいのです。
水につける→持ち上げて水から浮かす→また水につける。これの繰り返しです。汚れが強くない時は、こすり洗いや洗剤はつけなくてもよいでしょう。
自動の洗濯機は毛を傷めます。抜け毛を促進させるのでやめましょう。洗濯ネットに入れて洗うのも良くはありません。
洗い終わったあとに、手でギュッと、雑巾を絞るようにすると傷みやすくなります。強く絞らないで、軽く水を切るようにしていきます。
乾燥させるときは、そのまま放置していると、生乾きの嫌なにおいが出やすくなります。乾燥では、ドライヤーや乾燥機はおすすめしません。冷風でなら、ドライヤーや扇風機などで乾かすと雑菌が繁殖しにくくて、早く乾きます。サーキュレーターや扇風機などで冷風で乾かしましょう。
ブラッシング
普通の衣類用のブラシでも使えます。シワを伸ばすように、毛並みにそってていねいに行います。この時に汚れは落ちていくので、全体をまんべんなくブラッシングします。
毛の流れに沿ってとかすのが基本。汚れやゴミがあるところは、毛の流れに逆行します。深く毛に食い込ませなくてもよいので、浅く浅くやります。ホコリを落とすような感じです。
ウールのような毛皮では毛玉ができやすい。毛玉とりで、ハサミを使ってもいいです。
雑に扱わないこと。高級なブランド品なら、なおさら優しくそっと扱います。抜け毛などは商品価値を下げてしまい、売却するときには減額になるので要注意です。
洗剤を使う
毛皮は洗濯NGとなっています。
洗濯機でも水洗いでもいけないのです。ただ、汚れを落とすには洗うという手段もあります。専門の業者では、水洗いも厳禁とされてます。一般的には乾拭き、水拭きなどでいいでしょう。
洗剤は中性洗剤です。柔軟剤とも呼ばれる商品です。汚れが強くないなら、無理に洗剤を使わないほうがよいでしょう。日頃のお手入れでは水洗いでもじゅうぶんだからです。
よくある、家庭用の洗剤はダメージヘアーのように傷めやすいものです。クリーニング屋さんが使う、ダウン用の洗剤業務用などは毛皮を洗っていけないことになっています。ダウン用、ニット用などという洗剤も毛皮には向きません。
洗剤は強力です。手を傷めるもので、毛皮製品にとっても傷めやすくなります。よほど汚れが強い時に使って、普段のお手入れではタオルで拭くなどですませておきましょう。
ドライヤー
ドライヤーの熱風は毛皮製品の寿命を縮めます。冷風なら良いとされますが、自然乾燥のほうがよいでしょう。水に濡らすと、よけいにカビが生えたり生乾きの嫌なにおいなどが出やすくなります。
ドライヤーは使わないか、冷風にして乾燥させます。よほどの高級毛皮でもないなら、普通に洗って乾燥させてもよいでしょう。高級毛皮のブラックグラマやサガミンクのようなものなら、専門の業者にクリーニング依頼しましょう。
ほかに、乾燥機のようなものも悪いのでやめておきましょう。全自動の機械では毛皮にとってはよくはないのです。安物のノーブランド品、フェイクファーだったら洗濯機や乾燥機でもいいでしょう。
クリーニング
毛皮は普通の衣類とは違います。そのため、普通のクリーニング店でしっかりと対処してくれるかわからないものです。ただ洗剤で洗ったというだけでは、毛皮を傷めたりしてしまいます。
◆毛皮専門のクリーニング店
作業工賃の例
・マフラー等
3000~5000円
・ショール等
3000~10000円
・ベストセーター等
3000~5000円
・カーディガン等
3000~5000円
・毛皮ありジャケット等
8000~15000円
・ハーフコート
10000~15000円
・ロングコート
15000~30000円
ウールような一般的な毛皮だと、やや低料金になります。
においを取りたい
タバコ、排気ガス、ペットが付けたにおい。これは消臭剤や芳香剤では根本的ににおいのもとがとれません。ファブリーズのような商品ではごまかすだけです。
強いにおい移りが出てしまった時は、一般の方法ではとれないことも。専門の毛皮クリーニング店に依頼しないと、においがとれないのです。
ファブリーズなどの消臭剤は使ってはいけません。よけいにくさくなったり、変色することがあるからです。
皮革製品専門に依頼するのがよいでしょう。パウダークリーニングという、専門の方法を使います。
革、レザーのお手入れ
レザージャケットや、レザーベストなどは専門の毛皮クリーニング店では5000円~1000円前後でお手入れしてもらえます。水洗いで汚れは落ちますが、変色や日焼けやにおいなどが取れないこともあります。
専門店だと洗浄液を使いますが、元通りにはならないものです。お店によっては、色染めなどをしてできるだけ美しく新品に近づけるように努力します。
自分でできるレザーのお手入れとはワックス。乳化クリーム、ワックスクリーム、デリケートクリームなどを使います。しかしワックスの塗りすぎは厳禁。薄く均等に塗らないと、かえって色合いがムラが出てしまうのです。
◆レザーのお手入れ方法
1.乾拭き
2.ワックス塗布
3.乾かす
汚れが強いなら、まずは汚れを落としてからワックスを塗ります。乾かすことも大事なので、天気の良い日か、扇風機などで風を送ってもいいでしょう。温風だと革を傷めます。
ワックスの塗布間隔は、2~3ヶ月に1度くらいが目安とされます。
雨に濡れたとき、雨シミが出ることもあります。こうなる前にオイルで保護しましょう。こすり傷保護にもなります。
軽いキズは、消しゴムで消えることもあります。強くこすらないで、軽く消しゴムで触ってみます。
カビが生えてしまった場合は、カビ取り剤は使ってはいけません。アルコール消毒は、靴などに有効ですが、レザージャケットやパンツには向きません。アルコールやカビ取り剤などは使わないことです。
レザーの衣類では洗剤やアルコール消毒などを使って、色落ちや変色することもあり、要注意です。
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